2020-01-25から1日間の記事一覧

山陰沖の歌の語り(53)

第6章、歌の変容 第20節、俳諧の始まり 近世に大流行する俳諧は、もともと「俳諧の連歌」と称されたように、新興町人層の文化上昇の機運の中で支えられ、連歌から派生してきたものである。いや連歌そのものが、本来、諧謔を以て歌われた遊びだった。そのお…

山陰沖の歌の語り(52)

第6章、歌の変容 第19節、室町小唄の世界 〽 歌えや歌え 泡沫(うたかた)の あわれ昔の 恋しさを 今も遊女の舟遊び 世を渡る一節(ひとふし)を歌いて いざや遊ばん (閑吟集) 〽 身は浮舟(うきふね) 浮かれ候(そろ) 引くに任せて 寄るぞ嬉しき (宗…

山陰沖の歌の語り(51)

第6章、歌の変容 第18節、宗祇から宗長へ 元来、連歌の意識は庶民の遊びであった。互いの機知と諧謔を生命に、その贈答応酬の中から、連歌は生まれ出た。それは韻文による笑いであり、喜悦であり、快楽であった。だがここに宗祇によって、その芸術性は最高…