2020-02-01から1日間の記事一覧

山陰沖の歌の語り(66)

第7章、歌の分化 第12節、城下町の歌 戦国時代、毛利氏と尼子氏との間で、山陰沖の、海の覇権をめぐる争いがあった。これに勝利した毛利氏は、尼子方に付いていた隠岐佐々木氏を滅亡させ、新たな隠岐の支配者となった。山陰を支配する吉川元春は、この地に…

山陰沖の歌の語り(65)

第7章、歌の分化 第11節、芸能と宗教と商業の分化 中世後期、水陸の交通が盛んとなり、技術革新は進み、貨幣流通も急速に拡大した。経済の集中と共に、都市の発展が起こってきた。社会的分業と市場の新たな展開が、各地の拠点都市で始まっていく。その統合…

山陰沖の歌の語り(65)

第7章、歌の分化 第11節、隠岐の舟歌 さらさらと 宇龍(うりゅう)岬を乗り越えて 鷺の明神 ありがたや かま鼻嵐を 帆に受けて 加賀の潜戸(くけど)や 稲荷さま 雨も降らぬに 笠の浦 曇りもせぬに 雲津(くもつ)浦 関の明神 伏し拝み 遙か東を 眺むれば …

山陰沖の歌の語り(64)

第7章、歌の分化 第10節、隠岐の皆一踊り 隠岐の「皆一踊り」は、若狭の「豊年踊り」と同じく「皆一様にお並び」と歌い始める。円く輪になって並び、踊太鼓(鼕)に拍子を合わせる。扇子を持って、皆一様にと踊り始める。 イヨー 皆一様に お並びなされ 皆…

山陰沖の歌の語り(63)

第7章、歌の分化 第9節、皆一の踊り 皆一様に お並びやれ 皆一様に お並びやれ 若狭の浜より 船に乗り 越前岬に 仕えたり 商い踊りを ひと踊り 越前岬も 押し出して 加賀の港に 仕えたり 商い踊りを ひと踊り ひと踊り 加賀の港を 押し出して 寺家(じかん…

山陰沖の歌の語り(62)

第7章、歌の分化 第8節、廻国の商人 面白いは 京下りの商人 千駄櫃(せんだびつ)担うて 連れは三人なり 千駄櫃には 多くの宝が候よ 宝負ひては 京(きょう)こそ殿が下りた 都下りに 思いも寄らぬ手土産(てみやげ) 商人を恋ゆるか 千駄櫃を恋ゆるか 千駄…